2025年10月19日聖霊降臨後第19主日(特定24)「堅信式」
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「天使と格闘するヤコブ」Alexander Louis Leloir 1865年ロジェ・キリオ美術館、フランス. |
大人になるということは罪を知るということだと思います。自分の中にも他人の中にも制御不能な悪がある。そして人も自分も傷つける。しかし罪を悔い謝罪するならば、その向こう側には罪の赦しと新しい命が与えられることをも知っていくことです。
ヤコブは罪を犯しました。兄エサウの長男の権利をレンズ豆のスープで奪い取り、父親からの祝福も兄の服を着てだまし取りました。そして命を狙うエサウから、また自分の罪から逃げ続けました。
しかし97歳になったときヤコブは神と自分と兄に向き合いました。そして帰ることにしたのです。命をかけて。
その夜ある人がヤコブに襲いかかりヤコブは徹夜で格闘しました。そしてどうやら相手は神の使いだと分かります。ヤコブは股関節が外れましたが諦めません。「祝福してくださるまでは離しません。」そこで神は彼を祝福して新しい名「イスラエル(神と人と闘って勝った)」を与えます。足を引きずるヤコブを朝日が照らしました。
ヤコブは神から逃げず、赦しの祝福を諦めませんでした。またエサウに対する自分の罪からも逃げず、和解を諦めませんでした。祈りの格闘において「勝った」のです。
イエスさまは私たちの罪から逃げずにそれをかぶり、十字架の上で格闘し、決して諦めず神の祝福を求められました。そして私たちを神と和解させてくださいました。罪に傷つけられたその体を復活の朝日が照らしました。
堅信を受ける子供たちが大人になって罪に苦しむとき、決して諦めずに祈りのなかで格闘できますように。赦しの祝福に与かることができますように。聖霊に強められますように。皆で祈りましょう。