死に対する怒り泣き 「憤りを覚え、心を騒がせて」 ヨハネ11・35

2026/03/21

復活

 2026年3月22日大斎節第5主日 聖餐式

「私は死ぬほどに苦しい」(マタイ26:38) James Tissot. Brooklyn Museum.

「怒り泣き」をしたことがありますか? 私は、母が60代で末期ガンと宣告されて車で会いに行く途中、ハンドルを握りながら泣きました。「神様、なんで、うちのお母さんなんや!」皆さまも病や死の不条理に対して憤ったことがあるでしょう。

今週もイエスさまを信じるに至る物語です。ベタニアの村にイエスさまの愛するマルタ、マリア、ラザロの兄妹がいました。ある日ラザロが病気になり主を呼びましたが「信じるようになるため」と来てもらえず、死んでしまいました。

イエスさまが到着した時マルタは主を責めました。「もっと早く来たら死なずに済んだのに!」そこで主は真理を告げます。「私は復活であり命である。私を信じる者は死んでも生きる。」マルタは不完全ですが「信じます」と告白します。   

家に入ると今度はマリアが主を責め、皆と泣いています。「ラザロは?」と聞くと「来て、見なさい」と墓を示されます。ここで「イエスは涙を流された」とあります。

この涙は、聖書的には、同情や共感ではありません。その前後でイエスさまは「憤りを覚え、心を騒がせて」いるからです。いわば「怒り泣き」です。この憤りは死の力と不信仰に面して怒り、動揺し、戦う心です。「なぜ死の力はこんなに強く、悲しませ、泣かせ、復活である私を信じる邪魔をするのか。」

「心を騒がせる」はご自分の死と結びついています。主は同じ言葉で死を前にした動揺を表しています。(ヨハ14:1)また主の涙は死の前で祈る涙です(ヘブ5:7)つまりここで主は、死に怒り、死に打ち勝つための十字架を、心おののきつつ選び取っておられるのです。

そして主イエスはラザロを蘇生させ、人々はイエスさまを信じはじめました。そして主の復活後ラザロは死に対する勝利、復活の「しるし」となり、信仰は完成するのです。

主は死に対して怒り、心を騒がせつつも十字架を選び取りましした。そして復活の命を始めました。

だから私たちも愛する人の死に対して「正しく憤り」ましょう。死を拒絶するのではなく、現実を受け容れつつ、それでも死に勝つ命を信じましょう。それでも死は最後ではない!、と主と共に憤りましょう。

葬送式は復活日礼拝のように宣言します。「死よ、お前の勝利はどこにあるのか!」(1コリ15:55)。

「私たちには憤り、心を騒がして死に勝った、主イエスさまがいる!」


このブログを検索

そのほかのメッセージ

ラベル

復活 聖餐式 十字架 神の愛 祈り 信仰 聖霊 受肉 イエス 赦し 神の国 三位一体 癒し アッバ キリスト クリスマス 召命 変容 委ねる 弱さ 悔い改め 悪魔 昇天 洗礼 羊飼い アブラハム 恵み 救い 神の子 自分らしさ 解放 ぶどう園 イスラエル インマヌエル ゲセマネ サマリア人 兄弟姉妹 出エジプト 勝利 喜び 奉献 希望 平和 弟子 悔い改め、荒れ野 悪霊 感謝 懺悔 放蕩息子 教会 洗礼者ヨハネ 祝福 貧しい人 食卓 イザヤ エリヤ ガリラヤ ゲッセマネ ザアカイ マリア マルタ 伝道 創造主 原罪 受難 大祭司 奇跡 婚宴 嫉妬 子ども 宣教 幸せ 忍耐 忠誠 憐れみ 成就 新しい創造 栄光 無力 礼拝 神の支配 神化 肉体 自己肯定 自由 苦難の僕 行い 誘惑 過ぎ越し 陪餐 Being うつ おもてなし かみのくに からし種 しるし へりくだり み名 み心 もてなし アダム エレミヤ カナ スキャンダル タラントン タリタクム パン裂き ピスティス ペテロ ペトロ メシア モーセ ヤイロ ヤコブ ユダ ユーカリスト ヨブ ラザロ 不安 不正な管理人 主の僕 主の平和 主の祈り 今ここに 仕える 信頼 偶像 共感 再創造 再臨 十戒 受容 受肉、似姿 境界線 大斎節 天国 失くした銀貨 奉仕 契約 安息 家族 審き 帰天 帰還 平安 弁護者 弱者 律法学者 従順 戒め 戒め、山上の説教 承認欲求 招き 教会愛 断食 施し 最後の晩餐 楽園 権威 歴史 毒麦の譬え 洗足 洗足式 清い 灰の水曜日 父、三位一体 独り子 現存 生きる意味 病い 真理 神の家 神の言葉 神性 神殿 神神化 祭司 種蒔き 絶望 聖書 自信 苦しみ 葬送 被献日 裁き 裏切り 見失った羊 覚悟 親密さ 観想 記憶 試練 誓約 誠実 諸聖徒,聖徒の交わり 譬え 豊かさ 財産 貧しい人、共有、復活 賛美 賜物 賢明さ 躓き 身代金 迫害 追放 選び 重荷 降誕 障害 静けさ 飢え 養い

自己紹介

自分の写真
大津市, 滋賀県, Japan
聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

日本聖公会京都教区 大津聖マリア教会

Wikipedia

検索結果

Tags

QooQ