理想の体 「体は主のためにあり、主は体のためにおられる」1コリ6:19

2021/01/16


疫病との戦いは、体の不安を呼ぶ。高齢や病気の方、その家族はもっと不安だ。最近、体について考えることのほとんどが体をウィルスから守ることだ。体は病気から守るためにあり、守れるならそれで幸せ、とさえ思えてくる。私たちの体はいったい何のためにあるのか。どう使えば良いのか。

コリントの信徒には「体は性的な快楽のため」とばかりに売春婦と交わる者がいた。パウロはそれを「個人的なことだ」と軽視せずに関わった。「体は主のためにあり、主は体のためにある。」(6:13) それは体の復活を信じたからだ。父がイエスと共に復活させるこの体は良いもので、自分のためではなく、神の栄光を表すための、聖霊の神殿だと信じたのだ。

受肉信仰は、イエスの内に私たちと同じ肉体を受け、私たちと「肌身離さず」共にいてくださる神を信じる。私たちが生活するこの体は、主イエスさまの体の部分として「神の天使たちが昇り降りする」場所、神殿になる。(ヨハネ1:51) 体は病気から守るためだけにあるのではない。守った体で神に祈り、人を愛し、「神の栄光」を表す神殿となるためにある。

いや、病気さえも聖霊は超える。私たちの体は十字架の「代価を払って買い取られた」大切な体。どれだけ病気で苦しみ、障害で不幸せを感じ、老齢で弱くなったとしても、あなたが生きるその体は聖霊の神殿だ。死ぬ瞬間さえも、神の栄光を表すためにある。神の光を放つ、それこそが、本当の意味での、神さまにとっての「理想の体」だ。

復活の朝、あなたの体は、病気と障害と死の力から完全に買い戻される。聖霊によって癒され、あなたの神殿は神の命で輝きだす。その喜びを、今朝の聖餐で、先取りしよう。



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聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

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