「死んではいけないから」創世記第3章3節 (大斎節第一主日)

2017/03/05

 これが神さまの願いです。私たち人間は神が灰に息を吹き込み生きる者とされました。楽園では死なない存在であり、楽園の果実を食べて命に溢れていました。ただし命の木と善悪の知識の木はダメ。それは意地悪に不自由を課すためではなく、それを食べて神になろうとすると人間は死ぬからです。神は人に死んで欲しくありません。
 だのに人間の象徴アダムは、人間を殺す悪魔に誘われて神を疑い、神になろうと欲し、その実を食べ、死に逝く者となりました。
 しかし終わりの時、神の願いはそれでも変わらなかったと示されました。今度は神自ら私たちと100%同じ人間となって生まれてきたのです。そして荒野で、人間を殺す悪と顔と顔を合わせて戦い始められました。パンと、天使の奇跡と、世界宣教。神になったかのような力を悪魔はチラつかせ、イエスの目を父から離そうとします。もし離していれば、彼も人類も滅びたのです。
 そこで主イエスは決して父から目を離しませんでした。力を欲しませんでした。ただ、私たち死に逝く人間と徹底的に連帯し、恥ずべき十字架の上で死なれました。だから復活した主は、人間を死から救うのです。 
 アダムからキリストまで、神の働きは全て「あなたが死んではいけないから」です。


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