復活の油

2023/11/10

「目を覚ましていなさい」マタイ福音書25章13節

聖霊降臨後第24主日(特定27)

The Parable of the Ten Virgins (section) by Phoebe Traquair, Mansfield Traquair Church, Edinburgh

 私は内向的なところがあるので、良いときには「内面の道」を通って心の根源である神さまへと降りていく道が開けるのですが、悪いときには自分の心しか見えず、心が暗くなり、明るい信仰から離れて苦しむことがあります。
 それに比べて神学校の音楽の先生はとても明るい信仰の持ち主でした。退職される理由を聞くと「末期のガンだからね」と言われました。それも「明日から旅行に行くからね」ぐらいの軽さで明るく言われました。聞けば「怖いことは何もないわ」と。揺るぎない復活信仰を持つ人の明るさを実感させられました。
 10人の乙女の喩えはこう締めくくられています。「目を覚ましていなさい。」愚かな乙女はともし火の油を忘れ、賢い乙女は油を持っていました。だから眠ってしまってともし火が消えそうでも、花婿が来た時には油を足して喜び迎えることができます。
 この「目を覚ましていなさい」の語源は「復活させる」です。イエスさまの復活に生かされている自分を心の奥底の「壺に入れて持つ」のです。復活信仰を固く心に隠しすのです。そうすればたとえ自分の心ばかりを見つめて暗くなり、死んで眠ったようになったとしても、生きるか死ぬかの大切なときには再び復活の命に目覚めることができます。自分の心を遥かに超えたところから、自分の心を超越した深い奥底から、生かされて魂が明るくなるのです。
 イエスさまは既に復活されていて、私たちは既にその復活の命に生かされています。
 だから聖餐で復活のイエスさまを食べて、心の壺に入れましょう。そして暗い自分の中で眠ってしまっても、自分を超える復活の油で心を明るく照らしてい頂きましょう。


 

このブログを検索

そのほかのメッセージ

ラベル

復活 十字架 神の愛 聖餐式 イエス 信仰 受肉 祈り 三位一体 神の国 聖霊 アッバ 癒し 赦し キリスト 委ねる 悔い改め 救い 自分らしさ アブラハム クリスマス ゲセマネ 勝利 召命 変容 恵み 悪霊 教会 昇天 神の子 羊飼い 解放 ぶどう園 インマヌエル ゲッセマネ 兄弟姉妹 喜び 大祭司 奇跡 嫉妬 子ども 弱さ 忍耐 悔い改め、荒れ野 悪魔 感謝 放蕩息子 洗礼 洗礼者ヨハネ 神の支配 行い 過ぎ越し 陪餐 うつ かみのくに からし種 み名 み心 アダム イスラエル エリヤ ガリラヤ サマリア人 ザアカイ スキャンダル タラントン タリタクム トマス パン裂き ピスティス ペテロ ペトロ マリア マルタ メシア ヤイロ ユダ ユーカリスト ラザロ 不安 不正な管理人 主の祈り 今ここに 伝道 信頼 偶像 共感 再創造 再臨 出エジプト 創造主 十戒 受難 境界線 天国 奉仕 奉献 婚宴 宣教 希望 平安 律法学者 従順 忠誠 憐れみ 懺悔 成就 戒め、山上の説教 承認欲求 招き 新しい創造 最後の晩餐 栄光 楽園 権威 歴史 毒麦の譬え 洗足式 灰の水曜日 無力 父、三位一体 独り子 生きる意味 疑い 病い 真理 礼拝 祝福 神の家 神の言葉 神殿 祭司 種蒔き 絶望 聖書 自己肯定 自由 苦難の僕 裁き 見失った羊 覚悟 親密さ 観想 記憶 誓約 誘惑 譬え 貧しい人 貧しい人、共有、復活 賜物 賢明さ 迫害 追放 重荷 障害 静けさ 食卓

自己紹介

自分の写真
大津市, 滋賀県, Japan
聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

日本聖公会京都教区 大津聖マリア教会

Wikipedia

検索結果

コメント

名前

メール *

メッセージ *

Tags

QooQ