神さまがもうける 「ほかに2タラントンもうけました」マタ25:27 (A年特定28)

2020/11/13

「タラントンの譬え」St.Edith's Church, Bishop Wilton、英国

英語のタレント(才能)という語がここから来たので、私もこう説教しがちだ。「各自に与えられた才能をよく活用しよう」。しかしイエスさまはただの処世術を残したのか。

イエスさまには敵がいた。それはマタイ23章で痛烈に批判する律法学者とファリサイ人だ。彼らイスラエルの民は神から宝を授かっていた。律法と、神殿と、彼らを諸国民の光にするという約束(契約)だ。(創12:3) しかし彼らは神に結ばれて生きる祝福を、人々と分かち合わず、律法順守の「背負いきれない重荷」を人々に課した。(マタイ23:4) 神と生きる喜びを「地の中に隠し」たのだ。(25:25)。

しかしそれでは「主人の喜び」(25:21)に入れない。タラントは「タレント」ではない。個人が自分で磨きをかける才能ではない。神の財産は、人が神と共に生きる喜び、福音だ。神はこの祝福をどんな人にも与えたいと願われる。ともし火は升の下ではなく燭台の上に置く。(5:15) 一人一人が福音を自分に定められた人と分かち合うことで、教会は「からし種やパン種」(13:31)のように増える。つまり神さまが「もうけ」、神さまに「利息」が付く。(25:20,27) タラントンは神がその中で生きて働く、神の財産なのだ。

ただし「それぞれの力に応じて」で良いのだ。皆が凄い伝道ができるわけじゃない。家族同士ではなお難しい。ただ神は何百分、何千分の1タラントンか分からないが、確かに私たちに財産を預けられた。それを増やすために。私たちは「クリスチャンを作ら」なくて良い。神と生きる喜びを人生で、行いで、必要な時だけ言葉で、分け合うだけだ。

 

このブログを検索

そのほかのメッセージ

ラベル

復活 十字架 神の愛 聖餐式 イエス 信仰 受肉 祈り 三位一体 神の国 聖霊 アッバ 癒し 赦し キリスト 委ねる 悔い改め 救い 自分らしさ アブラハム クリスマス ゲセマネ 勝利 召命 変容 恵み 悪霊 教会 昇天 神の子 羊飼い 解放 ぶどう園 インマヌエル ゲッセマネ 兄弟姉妹 喜び 大祭司 奇跡 嫉妬 子ども 弱さ 忍耐 悔い改め、荒れ野 悪魔 感謝 放蕩息子 洗礼 洗礼者ヨハネ 神の支配 行い 過ぎ越し 陪餐 うつ かみのくに からし種 み名 み心 アダム イスラエル エリヤ ガリラヤ サマリア人 ザアカイ スキャンダル タラントン タリタクム トマス パン裂き ピスティス ペテロ ペトロ マリア マルタ メシア ヤイロ ユダ ユーカリスト ラザロ 不安 不正な管理人 主の祈り 今ここに 伝道 信頼 偶像 共感 再創造 再臨 出エジプト 創造主 十戒 受難 境界線 天国 奉仕 奉献 婚宴 宣教 希望 平安 律法学者 従順 忠誠 憐れみ 懺悔 成就 戒め、山上の説教 承認欲求 招き 新しい創造 最後の晩餐 栄光 楽園 権威 歴史 毒麦の譬え 洗足式 灰の水曜日 無力 父、三位一体 独り子 生きる意味 疑い 病い 真理 礼拝 祝福 神の家 神の言葉 神殿 祭司 種蒔き 絶望 聖書 自己肯定 自由 苦難の僕 裁き 見失った羊 覚悟 親密さ 観想 記憶 誓約 誘惑 譬え 貧しい人 貧しい人、共有、復活 賜物 賢明さ 迫害 追放 重荷 障害 静けさ 食卓

自己紹介

自分の写真
大津市, 滋賀県, Japan
聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

日本聖公会京都教区 大津聖マリア教会

Wikipedia

検索結果

コメント

名前

メール *

メッセージ *

Tags

QooQ