与える生き方 「手を閉ざすことなく」 申命記15.7(特定8)

2018/07/01

   以前よく金を借りにきた友人がいた。小さい額だが度重なるにつれて段々嫌になった。貧しいことは確かな様だが「またすぐに借りに来る」と思うと手も心も閉ざしてしまった。
 申命記は勧める。「貧しい人には、出し惜しみをせずに貸し与えよ。貧しさは無くなることはないが、それでもあなたは貸し与えよ。」自分の財産や幸せ、愛や命は、後生大事に握り締めるもんじゃない。貧しく苦しむ人が必要とするなら、いつでも分け与えよ。手を閉ざす生き方ではなく、手を開く生き方を、与え続ける生き方を、あなたは選び取れ、と。
 イエスさまは選び取った。私たちの替わりに。幼い娘を失いかけて頼ってきたヤイロに「手を閉ざすことなく」命を与えた。絶望を超えて与えられた命は、死を超える命だ。イエスさまご自身の命が開かれて与えられた命だ。
 命を与えることは容易い「無料配布」ではない。それまで大事に握ってきた自分の命を手離して与えると、自分は死ぬ。それでも相手が生かされる喜びが勝る。この喜びが父と子と聖霊に響き渡って、キリストは復活した。
 今も主は、釘跡のあるその「手を閉ざすことなく」私達にご自分の命を与え続けている。

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聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

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