行いの宴 「娼婦たちは信じたから」マタイ21.29 (特定21)

2017/10/01


 昔々あるところに路地がありました。そこは街から丘で隔てられ、雑然とした何を売っているのだか分からない夜の店が連なる、いつも古く暗く何かを隠しているまたは、隠されている路地でした。そこは被差別部落の私娼街でした。二重の差別に閉ざされた娼婦たちには結婚して路地から出る選択肢はなく、体を売って稼ぐしかありません。だのに街の人々は見下し、汚い目で蔑み、男どもは体を求めるくせに、隠されるべき恥と思っていました。  
 聖書時代の娼婦も、汚い差別が身に染みていた人たちです。神殿の司祭や会衆からは「神に反し見捨てられた罪人」と見なされました。  
 しかしイエスは「二人の息子の譬え」を語ります。言葉や見かけは神に反していても、行いで信仰を表した兄は、娼婦。正しい言葉で説教するが行いで信仰を表さない弟は、司祭。そしてイエスを信じた娼婦こそ、信じなかった司祭より先に神の国に入る、と。そしてイエスさまは自ら十字架刑に至るまで低められ、無言の行いで神の赦しを示したのです。  
 ある日、路地の近くの「行ってはいけない地区」に教会が立ちました。そして聖餐式に一人の娼婦が来たのです。さぁ、どうしよう。

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聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

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