「ある人に息子が二人いた」ルカ15:11 (C年大斎節第四主日)

2016/03/06

 神を表す譬えはこう始まります。子供達を愛して止まない父がこの家の中心なのです。 
 弟は父を死人扱いして遺産を奪い、家出し、裏切ります。売春婦に金を注ぎ込んだ挙句、自業自得にも、豚の餌さえ貰えない扱いを受けます。しかし死ぬ寸前に父の家を思い出し、帰宅します。実は父はこの間ずっと愛する子の無事を祈り続け、今日の絵のように、悲しみと苦しみで盲目になる程傷ついていました。 
 しかしドラ息子の帰宅に父は「敷居をまたぐな、謝れ」と叱らず、質問も一切せず、懺悔さえ不要で、家から走り寄って両手で抱きしめ、ただ生きて帰った息子を喜び、赦し、受け容れます。服を着せ、宴会を始めるのです。 
 宴会の音を聞いた兄は怒って当然。批判と不平不満と恨みが沸きます。なぜ真面目に働いてきた自分より、逃げて悪事を働いた挙句腹が減ってノコノコ帰ってきた奴が高待遇なのだ。赦せない。腹がたつ。父を信頼できない。
 しかし父は、この兄にも家から走り寄って抱きしめ、懇願します。「愛する子よ、お前はいつも私の心の中にいる。一瞬も忘れた事はない。私のものは全てお前のもの。財産も家も、そして私の喜びも。だから一緒に祝おう」と。
 さあ、あなたはどうしますか。愛はお断りしますか。それとも勇気を出してこの愛を受け容れ、父のように愛し、赦す人になりますか。


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聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

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