主の再臨てんでんこ

2022/11/24

再臨

 「目を覚ましていなさい」

マタイ福音書第2442,43節 (降臨節第一主日、A年)

エルサレム陥落

 なんて厳しく冷たい神さまなのかと思います。「二人の人がいれば一人は連れて行かれ、もう一人は残される」(24:40) なぜ両方連れて行ってくれないのか。神さまは皆を愛しているのではないのか、と。

 しかし歴史を見るとこれは現実の厳しさの裏返しだと分かります。これが書かれる前の紀元70年、エルサレムはローマとの戦争によって破壊され、多くの人が殺されました。ただし賢く逃げた人は助かりました。逃げる準備があったからです。(24:16-20)


 岩手県には「津波てんでんこ」の教えがあります。地震があればまず自分が逃げる。率先して逃げたら皆も真似するし、家族と「てんでんこ」を約束していれば助けようとして犠牲になることも防げる。これは一見すると冷たい教えに見えますが実は、皆が助かるための避難の準備なのです。


 再臨もまた「てんでんこ」です。人を気にかけるあまり、自分とイエスさまの関係をおろそかにすれば共倒れして、神の祝福に与かれなくなる。魂の事柄は、結局は本人にしかどうしようもないのです。


 だから主は忠告されます。「目を覚ましていなさい」(24:42) いつどこにいても、誰と何をしていても、まず自分が神さまのために準備しておく。世の終わりのような世間の混乱や、個人の苦しみが来ても、うろたえない(ように祈っておく)。そしていざという時、まずは自分がイエスさまの再臨をお迎えします。そして新しく地上に造り直された世界の命を喜ぶのです。

 皆さま、「てんでんこ」を約束して新しい世界に入り、抱き合って再会を喜びましょう。


このブログを検索

そのほかのメッセージ

ラベル

復活 十字架 神の愛 聖餐式 イエス 信仰 受肉 祈り 三位一体 神の国 聖霊 アッバ 癒し 赦し キリスト 委ねる 悔い改め 救い 自分らしさ アブラハム クリスマス ゲセマネ 勝利 召命 変容 恵み 悪霊 教会 昇天 神の子 羊飼い 解放 ぶどう園 インマヌエル ゲッセマネ 兄弟姉妹 喜び 大祭司 奇跡 嫉妬 子ども 弱さ 忍耐 悔い改め、荒れ野 悪魔 感謝 放蕩息子 洗礼 洗礼者ヨハネ 神の支配 行い 過ぎ越し 陪餐 うつ かみのくに からし種 み名 み心 アダム イスラエル エリヤ ガリラヤ サマリア人 ザアカイ スキャンダル タラントン タリタクム トマス パン裂き ピスティス ペテロ ペトロ マリア マルタ メシア ヤイロ ユダ ユーカリスト ラザロ 不安 不正な管理人 主の祈り 今ここに 伝道 信頼 偶像 共感 再創造 再臨 出エジプト 創造主 十戒 受難 境界線 天国 奉仕 奉献 婚宴 宣教 希望 平安 律法学者 従順 忠誠 憐れみ 懺悔 成就 戒め、山上の説教 承認欲求 招き 新しい創造 最後の晩餐 栄光 楽園 権威 歴史 毒麦の譬え 洗足式 灰の水曜日 無力 父、三位一体 独り子 生きる意味 疑い 病い 真理 礼拝 祝福 神の家 神の言葉 神殿 祭司 種蒔き 絶望 聖書 自己肯定 自由 苦難の僕 裁き 見失った羊 覚悟 親密さ 観想 記憶 誓約 誘惑 譬え 貧しい人 貧しい人、共有、復活 賜物 賢明さ 迫害 追放 重荷 障害 静けさ 食卓

自己紹介

自分の写真
大津市, 滋賀県, Japan
聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

日本聖公会京都教区 大津聖マリア教会

Wikipedia

検索結果

コメント

名前

メール *

メッセージ *

Tags

QooQ