新たな創造、復活 「神はこのイエスを三日後に復活させた」(使10:40) B年 復活日

2021/04/02

迫害と死の恐怖を超えて広がった「イエス運動」の原動力は何だったか。


それは全く客観的な「新しい創造」の確信だ。空の墓で女性は「正気を失い恐ろしかった」程、神の働きを感じた。弟子もら復活した主に出会い「神が約束を成就し、新しい創造が始まった」と身震いし、動かされた。


聖書の神は人間を遠くで見過ごさない。私たちの歴史の中で働く。主はアブラハムに誓われたのだ。子孫イスラエルという特定の民族 (もちろん現代の軍事国家のことではなく聖書の民とその代表であるイエスさまを用いて「諸国民を祝福する」と。待望されたその誓約を神は復活によって果たされた。復活したのは他でもないイスラエルのユダヤ人、イエスさまだ。そして世界を支配する「油注がれた王」となり、新しい命、新しい時代、新しい創造が確実に始まった。そして信じて主に結ばれた私たち諸国民も、主イエスさまと共に死に勝つ命に与かる。


これは特定の民の「えこひいき」ではない。最も誠実で有効的な人間の変え方だ。例えば、いじめが蔓延する教室や職場に、「イヤだ」と言う勇気ある人がたった一人いれば、全体が変わり始める。イエスさまは、神が自ら一つの民族の一人となり、罪と死の力に対して決定的に言い放った「イヤだ」だ。父なる神はその「イヤだ」を受け容れ、神の民を成就し、信じる人を父と子と聖霊の豊かな命の祝福に入れる。


死に勝つ命は「特定のユダヤ人」であるイエスの復活で始まった。それは「特定の日本人」である私たちを変え、この世界を新しく創造しなおすためだ。


今こそ復活を、新しい創造を信じよう。復活の聖餐で私たちを造り直される。どんなに罪深くても、死が近くても関係ない。新しいイスラエル、天地を繋ぐ復活のキリストの体に、新しく造り直される。なんと嬉しいことか。ハレルヤ、主はまことに復活された!



アルブレヒト・アルトドルファー「キリストの復活」の一部、1518年、美術史美術館 蔵、ウィーン、オーストリア

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聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

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