天を仰いで賛美の祈りを唱え (マルコ6:41)
腹を空かせた5千人を前に、 五つのパンと二匹の魚しかない。冷や汗流して焦るようなピンチに、イエスは何をしたのでしょう。
「ありがとう、天の父よ。この人達との出会いを、パンと魚を、ありがとう。ここに今、わたしが弟子達と一緒に生きていることを、これからの運命をも、天の父よ、感謝します。」
イエス様は溢れんばかりに感謝したのです。そうして、そのままパンと魚を配り続けたなら、人々は完全に満たされたのです。奇跡の源はイエス様の感謝だったのです。
「聖餐式」とはギリシャ語で「感謝」という意味です。「神様ありがとう」の祈りが聖餐の中心だからです。イエスが天の父に感謝した祈りを、わたしたちも今日、聖餐式で祈るのです。そうすればキリストは、パンと葡萄酒をご自分の体と血として、わたし達の心と体に入って来て下さいます。食することが目的ではなく、溢れんばかりに感謝するイエス様と一体になるのが聖餐式なのです。
振り返ればわたしたちは、感謝して生活をしているどころか、周りや自分に対して不平不満ばかりならべます。そんにわたし達に、十字架で全ての不平不満を処分したイエス様は、聖餐によって溢れんばかりの感謝を与えます。「ありがとう、今ここに生きているわたしを、父よ、感謝します」という生き方を。