その足跡に続くように (復活節第四主日) (1ペテロ2.19-5, 使徒言行録7.60、ヨハネ10.7)

2014/05/11


18歳のとき、人生探しの旅をしていたわたしは、父が自身18歳の頃に書いた日記を読ませてもらいました。父の心の足跡を辿ることで、その存在に触れ、勇気づけられた気がしました。「お父さんも自分と同じように、人生の意味を探し求めたことがあったんだ」と。

 イエスさまは「わたしの生きた足跡を辿ってついて来い」と言われます。その足跡を踏み、その足取りを歩み、実際に同じ様に生きていくことで、わたしたちはイエスさまと一つになる。復活した主の存在を感じとるようになる、と。

 しかしその足跡は、決して楽な歩みではありません。それは「ののしられてもののしり返さず、苦しめられても人を脅さず」(1ヘ゜ト2:23)という敵を愛する生き方。そうして受けた傷によって、敵を癒していく生き方です。

 聖ステパノはこの主の足跡を辿った最初の人です。「神は神殿ではなく、ナザレのイエスのうちにいる」と説教したがゆえに、石打の刑で殺されます。その時「主よこの罪を彼らに負わせないでください」と赦しを祈って最期の息を引き取りました。まさにこれはイエスさまが十字架上で「父よ彼らをお赦し下さい。何をしているのか知らないのです」(ルカ23:34)と祈ったのと同じ赦しの「逝き方」です。徹底して赦しを生きるのが、主の足跡の形なのです。

 この赦しの生き方が「わたしは門」(ヨハネ10:7)とイエスさまが言われた、唯一の神の国への門です。どうか神の助けによって、わたしたちもその門に入ることができくますように。

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聖公会京都教区の司祭です。大津聖マリア教会勤務です。うつ当事者として自助グループ「マ・カタリーナ」の世話人もしています。リンクをご覧ください。

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